日々の寄り道

俺の人生のひとりごと集

気まぐれディスクレビューvol.5 Sigur Ros 「takk...」

今回はSigur Rosの「takk...」(2005)について書きます。かなり久しぶりに聴いたけど強く心を揺さぶられたので。自分にとっての名盤は色褪せない。


タック...

タック...


Sigur Rosは現在までに8枚アルバムを出していて、僕は「von」と最新作の「kveikrur」以外全て聴いている。

中でも「Agaetis byrjun」、「( )」、「takk...」の3作は全アーティストを含めても本当に好きなアルバム。10代の頃、彼らを知った当時から何度も聴いて、心を揺さぶられてきた作品。

自分の中で最高傑作は「Agaetis Byrjun」なんだけど、今回は「takk..」についてね。


まず前半、ヨンシーのファルセットと終盤の轟音の対比が印象的な2曲目の「glosoli」、イントロのピアノリフが美しく、今までの彼らになかったようなポップで明るい曲「hoppipolla」、不穏なイントロから徐々になだれ込むように展開していく「saeglopur」と聴きどころが続き、隙がない。


後半はドラマチックな展開の曲は減るが、聴いていてダレるほどではない。最後の曲「heysatan」で穏やかに締めくくられれ、アルバムタイトルである「takk」を象徴しているよう(アイスランド語でありがとう、という意味らしい)


今回は今までの彼らの作品に比べて曲の展開にメリハリがある。前作まではもっと心の中をそのまま音にしたような(?)、輪郭のぼやけたような曲が多いように感じたけど、今作はもっとわかりやすくなってる。

曲調も明るい曲がで出来て聴きやすくなった。ただ今までの壮大なスケール感は失われておらず、Sigur Rosの入門編としても勧められる。


ただそうした変化により前作、前々作ほど孤高な空気は薄れてしまったとも言える。名盤に変わりはないけれど。


何度か来日にも言っているけど、一番好きな「Staralfur」が未だに聴けてないのが心残り。いつかこの曲を実際に聴けたら泣いてしまうかもしれない。また日本に来てほしいなー!





この曲は「Agaetis byrjun」に収録されてる。僕がSigur Rosで一番好きな曲。